見聞録11「アポロ20号の極秘映像」

見聞録11「アポロ20号の極秘映像」

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アポロ20号の衝撃映像

今からちょうど10年くらい前だろうか。アポロ20号の極秘映像が出回っている、という情報が海外からもたらされた。辿っていくとYouTubeの動画に行き当たり、月面に横たわる宇宙船らしき人工物が写っている。

 

その後も続々とアポロ20号のクルーが撮影したとされる月面の都市、そびえ立つ謎の塔、そして、月面都市の内部映像や異星人のミイラなるものまで続々と登場し、大騒ぎになった。やはり月には異星人の痕跡があったのだ!と。

 

 

アポロ計画は17号でストップしていた・・・

当時、UFO研究者たちの間でも大きな話題となったアポロ20号関連の情報は「もっともらしい」が、現在ではフェイク=「嘘」であることが判明している。それよりも何よりもアポロ計画は20号まで計画されていたものの、17号で終了しているのは歴史的事実だ。しかし、この写真を見て欲しい。フェイク映像と同じようにクレーターから突き出るように異質な形状な物体が横たわっている。そして驚くべきは、この写真自体はフェイク写真や修正した偽造写真ではなく、NASAの公式サイトで公開されていたアポロ15号撮影の写真なのだ。そして先の動画の宇宙船もこれを模したものだと言われている。

 

 

もともとはアポロ15号撮影の本物の月面写真

このアポロ15号撮影の写真は紛れもない本物だが、果たしてこれが「人工物」なのかどうかは現地に行って確かめなければ決してわからない。ただ、写真から分かるのはその異常なほどの大きさだ。何しろ月面のクレーターの直径ほどもある長さがある。また、クレーターや周辺の地形とは全く別な「何か」だということは写真からも判断がつく。それがたとえ自然に出来たものであってもこれほどの巨大な「何か」ならば現地へ行って間近で見る価値はあるだろう。だからこそ、これらのインパクトある写真を見て、多くのUFO研究家たちが色めき立ったのもわかる気がする。月面に着陸した宇宙船だ!いや、建造物が倒壊した跡だ!などと推測するのは当然だ。私も10年前にこの画像をNASAのサイトで探り当てた時には感動したものだ。

 

素晴らしい日本の宇宙科学技術

こうした月面上の謎は高度な科学技術でなければ解明できないないだろう。それを痛切に感じたのは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2008年に発表した月面周回衛星「かぐや(SELENE)」の 地形カメラが、アポロ15号の噴射跡を確認した、というニュースを見た時だった。当時はまだNASAのアポロ計画および月面着陸はアメリカ政府の嘘だったという陰謀論が話題となっていた時期だった。しかし、このニュースによって冷静な判断が可能となり、オカルトファンも陰謀論好きな人たちも「人類は本当に月面まで到達していたんだ」「本当に着陸していたんだ」と現実を受け入れるきっかけになったことは言うまでもない。それこそまさに科学技術による証拠収集と分析の重要性を示してくれた好例といえよう。さらにインドの月面周回衛星「チャンドラヤーン1」も「かぐや」の発見の翌年、2009年にアポロ15号の噴射跡を確認し、撮影した写真も公開した。こうして当事国のアメリカ以外の日本、インドの証明により、アポロ15号の司令船は月面に着陸し、任務終了後はエンジン噴射をして母船へ戻っていったことが見事に証明されたのだ。

 

UFO現象こそ科学で解明すべきだ

こうした客観的で科学的なアプローチと検証こそが20世紀から持ち越されている最大の謎の一つ、UFO問題・UFO現象にも新たな光を当てることになるだろう。しかし一方で、その科学的なアプローチという点から海外・日本のUFO研究者たちを見ると、絶望的な壁にぶち当たる。それは研究者たちがUFOに遭遇できていないという根本的な問題があるからだ。それは野鳥の生態を研究する博士が論文の序文で『野鳥を自分の目で見たことも触ったこともありませんが…』と書き出すようなものだ。そういう根本的な問題から見えてくるのが、UFO研究界からはUFOの正体に迫るような決定打は出てこない、ということだ。できるのは、過去の文書を暴くのが関の山だろう。だからこそ、科学者の皆さんにUFO問題に取り組んで欲しいと思うのだ。UFO問題こそ本来は科学の出番であり、信仰やオカルトとは無縁であると私は強く感じている。あまり説得力はないが、それは私自身が長年に亘り、そして幾度となくUFOに遭遇し、さらに撮影に成功してきたのだが、それを解明するには科学的なアプローチしかないと自分自身の限界を感じているからだ。アポロ20号のガセネタやNASAの月面着陸計画の陰謀論を見るにつけ、UFO問題こそ科学を起点にしたアプローチが重要であると改めて強調しておきたい。そして一見アニメや小説、映画のような夢の話であるUFO現象の裏には人類にとって有益で、新たなテクノロジー情報が含まれている可能性がある。それは科学者が研究する大きな価値がある分野だと私は信じている。

 

参考文献
日本UFO調査・普及機構(2008)東京造形大学 特別講義「UFO学 入門編」
アポロ15号による月面写真「AS15-P-9625」
月周回衛星「かぐや(SELENE)」公式サイト
Apollo 20 hoax(Wikipedia)
JAXAニュースリリース(2008
John Moonwalker(YouTubeチャンネル)
ValValiantThor(YouTubeチャンネル)

 

日本UFO調査・普及機構
代表 加藤純一
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