2001年9月11日に発生した同時多発テロ。あれから今年で17年の年月が過ぎた。しかしあのテロに関する「陰謀論」は衰えることがない。
17年前の9月11日。19名のテロリストにより4機の旅客機がハイジャックされ、うち2機がニューヨークの世界貿易センターに激突、犠牲者3,000名弱というアメリカ史上最悪のテロ事件となった。
しかし、このテロには今だ様々な疑問が残っており、それに対する答えを求める人々が大勢いるのだ。
中には実は衝突したのは飛行機ではなく、シェイプシフトできるエイリアン技術によるミサイルで、ホログラム技術により旅客機に見せていたというトンデモ論もあるが、さすがにこれは「陰謀論者」でも眉をひそめるかもしれない。
今回は最も知られている陰謀論をいくつかご紹介していきたい。
ツインタワーは飛行機の衝突ではなく、爆破により倒壊した説
テロ発生から数時間後、ネット上には既にこの疑惑が飛び交っていた。北・南両タワーの不自然なまでに上から地面にきれいに瞬時に崩れる様は、明らかにダイナマイトなどの爆薬を使った計画的なビル爆破解体の崩れ方だというのだ。
さらに、タワー倒壊前に爆破音を聞いたという報告、倒壊前に旅客機が衝突した上層部ではなく、下層階から粉塵が一気に噴き出た瞬間の目撃談など様々な証拠といえる話が出てきた。
後にタワーが旅客機衝突によるダメージと火災によって倒壊したという公式発表を聞いた陰謀論者たちは、飛行機はビルの倒壊を起こすほど長い時間燃えていたわけではない(南タワーでも56分間)と反論している。
しかも、なんとあのトランプ大統領も当時タワーには事前に爆薬が仕掛けられていたというような話をしていたというのだ。
ペンタゴンに墜落したのは飛行機ではなくミサイル説
当初撮影された映像や、画像を見ても、墜落した飛行機の残骸らしきものがほとんど見当たらないという話がある。陰謀論者によればこれこそがペンタゴンがアメリカン航空77便によって攻撃されたのではなく、ミサイルか無人ドローンによって攻撃された証拠だと語る。
しかもペンタゴンの被害状況を見ても、どう考えてもジャンボジェット機ほどの大きさのものが墜落したにしては被害が小さすぎる。そもそも、何故ペンタゴンに旅客機がいとも簡単に墜落できたのか?アメリカ国防総省の本部上空にそんな簡単に旅客機が侵入できたとは考えにくいのだ。
ユナイテッド航空93便は撃ち落された説
公式発表によれば、ユナイテッド航空93便の乗客はハイジャッカーから航空機を奪い返すため勇敢にも抵抗し、その結果ペンシルバニア州郊外に墜落したとされている。
しかしペンタゴン攻撃同様、現場では旅客機が墜落したにしては残骸が少なすぎること、墜落現場の広さがあまりに小さいことなどから、実際はアメリカ空軍に撃墜され空中分解したのではないかとまことしやかに噂されている。
アメリカ政府はテロ攻撃を事前に知っていてあえて攻撃させた説
真実を追求する「truthers」によれば、北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)はあえて戦闘機を一時待機させ、ハイジャック航空機が目標に到達することを許したという説がある。
アメリカといえば世界一の空軍として知られているというのに、この日だけはターゲットの近付く明らかに怪しい旅客機に気付かなかったとでもいうのだろうか。これが陰謀論者に言わせれば、アメリカ政府はわざと攻撃させた証拠なのだという。
なぜそんなことをさせたのか?陰謀論者たちはアメリカ政府がテロ攻撃を石油権益を守るためにイラクやアフガニスタン侵略への口実にしたかったのだと考えている。
アメリカPOPミュージック界の伝説「プリンス」は9.11を予言していた説
多くの陰謀論者たちが主張する中に、アメリカのミュージシャンであったプリンスが1998年の時点で2001年のニューヨークとワシントンへのテロを知っていたというものがある。
1998年12月23日にオランダで撮影されたミュージッククリップの中でプリンスが歌った歌詞の中に以下のような内容が歌われていたのだ。
「アメリカに帰らなければ。爆弾に備えるために」
「オサマ・ビンラディンが爆弾攻撃の準備をしている」
「アメリカよ、警戒せよ」
「2001年我を撃つ」
聖書の予言
一部の陰謀論者たちは聖書の黙示録に9.11が預言されていたと主張する。
それは黙示録18節にある以下の内容だ:
「倒れた。大バビロンが倒れた。そして、悪霊の住まい、あらゆる汚れた霊どもの巣くつ、あらゆる汚れた、憎むべき鳥どもの巣くつとなった。」黙示録18.2
「倒れた」というフレーズが2回使用されていることが、二つのタワーの倒壊、つまり世界貿易センターの倒壊を示唆していたのではないかというのだ。
世界貿易センターのオーナーが直前に代わっている?!
ツインタワーの倒壊が実は計画的な爆破倒壊だったという説があると先ほどご紹介したが、実はテロ事件のほんの少し前、初めて世界貿易センターのオーナーが代わっている。
そして新オーナーのラリー・シルバスタインはテロ後の保険金で5億ドルという利益を得ている。
さらに、攻撃の当日に世界貿易センターのセキュリティ担当としてシニア防諜要因のジョン・オ‘ニール氏(2001年8月にFBIを退職している)が就任している。
9月11日の攻撃はアニメ「シンプソンズ」で予言されていた説
アニメ「シンプソンズ」のニューヨーク市対ホーマー」という回で、リサが掲げる雑誌には「NEW YORK」という文字と9という数字、その後ろにツインタワーのシルエットが写っており、11という数字を作っているかのようにも見えなくはない。
この雑誌のデザインこそが「911」という日付を暗示していると噂されている。
この回は1997年9月に初放映されている。まさにテロの丸4年前だ。
CIAは知っていた
一部ではCIAはずっとアルカイダによるテロ攻撃を察知していたと考えられている。そしてあえてFBIに対しCIAが事前に防ぐとしてFBIの活動を制し、その一方で攻撃を許可したと考えられているのだ。
またはCIAは自らタワー爆破に加担したのではとも語られている。CIAのオフィスがあった世界貿易センタの第7ビルもこの時倒壊しており、裏工作の証拠隠滅のためにあえて自分達のビルも倒壊するように仕向けたともいわれている。
今回これまでに噂されてきた様々な同時多発テロの「陰謀論」をご紹介してきたが、信じるか信じないかは読者次第だ。