日常生活の中で、急に雨に降られる、ということは誰でも経験したことがあると思うが、さすがに急に「排泄物」に降られるなんてあり得ない経験をした人はなかなか居ないんじゃないだろうか。
5月9日、カナダ・ブリティッシュコロンビアのケロウナで、大迷惑な事態が発生した。
なんと、空から突如「排泄物」が雨のように降ってきて、車が「水浸し」ならぬ「糞浸し」になってしまったのだ。
The New York Postによれば、被害にあった一組、スーザン・アレンさんとその息子のトラヴィス・スイートさんは赤信号で車を停めていた際、いきなり空から「排泄物」が飛び散ってきたという。不幸なことに車のサンルーフが開いており、「それ」は車内に侵入してきた。
「信号で停まっていたら、液体状の糞便が降ってきて、車は糞だらけになったわ」とスーザンさんは話す。
息子のトラヴィスさんは何かが顔に掛かったと思った瞬間「とんでもない悪臭が鼻を襲った」「瞬間的に吐くかと思った」と当時を振り返る。
スーザンさんは涙ながらに「あまりの臭さに気持ちが悪くなったの」と訴えた。
さらに、顔に降ってきた排泄物が原因でスーザンさんの目は腫れてしまった。そして彼女は上空を飛んでいた旅客機に原因があると考えているようだ。
「私たちは上空を飛ぶ旅客機を見ているし、それが空から降ってきたのも見ている。」
政府機関であるカナダ運輸省は今回の事象について調査を進めている。
「各旅客機の操縦士は、カナダ航空規制に従って航空機を安全に運行する責任がある。」とカナダ運輸省のスポークスマンであるダニエル・サヴォイエ氏は語る。
航空規制には「航空機からの落下物によるいかなる人的・物的被害も生じさせてはならない」というものがある。
ところが、今回の事象に対してクレームを受けたケロウナ国際空港によれば、当時当該地域上空を飛行していた航空機はないという。
それでもアレンさんは、当然だが誰かに責任を問いたいのだ。
「私の車は排泄物まみれになりました。彼らに車を綺麗に洗って返してほしいわ。それに、謝罪もいいけれど、この私の目に対して賠償責任があると思う。」
一方で、グローバル・ニュースが報じるところによると、アレンさんの被害から3日後、同じエリアに住んでいるブレット・イエイツさんは私道に停めてあった自身の車が排泄物の被害にあっていることを発見。近所の車も同様だったという。
数年前の話にはなるが、2015年にはアメリカで16歳の誕生日会を庭で行っていた家族が突如「排泄物」の雨に見舞われ、誕生日会が台無しになるという事象も起きており、航空機からの迷惑な落下物は「レア」な話ではないようだ。
日本ではあまり聞いたことがない事象ではあるが、今後上空を旅客機が通る際にはちょっとだけ身構えてしまいそうである。