ドイツの考古学者たちが、これまで学校で人類の進化について教えてきた本を全て廃棄しなければならなくなるかもしれないほどの大発見をした。
なんと、970万年前の「歯」の化石が発見されたのだ。その歯は、理論上はそれより数百年後のアフリカに出現したはずのヒト科に属するものであり、専門家たちも驚きを隠せない。年代測定が本当に正しいかどうかの確証を得るため、考古学者たちも発見から発表までに1年かかった。
理論上、その歯は存在し得ないものなのだ。
歯はドイツ・ライン川の川底で発見された物とドイツ・マインツの国立自然史博物館が今週水曜日(10月18日)に発表しており、ヨーロッパまたはアジアで発見された他のどの人骨化石とも異なるという。
当初、発見された歯はエチオピアで見つかった猿人ルーシー(アウストラロピテクス・アファレンシス)やアルディピテクス・ラミダスに似ているとされていた。ところが、実際はそれらアフリカの人骨遺跡より少なくとも400万年ほど前のものだということが明らかになったのである。
この事実に当時、進行していた調査が一時暗礁に乗り上げ、現在も詳細な分析を待っているところだ。
2016年の9月に発見されたこれらの歯について、「明らかにこれらは猿人の歯です」と調査チームのチーフHerbert Lutz氏は語る。「しかし、それらが存在した時期と場所が理論上合わないのです。」
ドイツの新聞によれば、歯は発見されたヒト科の骨のおおよその年代を判定する鍵となった原子馬の歯の近くで「素晴らしい状態」で見つかったと報道されている。
「あまり大げさな言い方はしたくないのですが、今日以降、私たちは人類の歴史を書き直さなければならないかもしれません。」と市長のマイケル・エブリング氏は新聞で語っている。
実は興味深いことに、1か月ほど前に別の科学者たちがギリシャ共和国南方の地中海に浮かぶ同国最大の島、クレタ島で570万年前のヒト科の足跡を発見したという驚くべき発表をしている。この事実は、アフリカに出現した最初のヒト科と同時期に、あるいはそれ以前にヨーロッパには既に初期の人類の祖先が存在していたことを示しており、人類はアフリカで出現したという広く知れ渡っている説に疑念を投げかけた。
そして、970万年前のヒト科の歯がドイツで発見された今、我々は人類の歴史を書き換えざるを得ない状況にまた一歩近づいたようだ。
【ソース:ancient-code】