2017年もあと約3か月程で年末を迎え、2020年のオリンピックまであと3年・・・と今まで信じて疑わなかったが、なんとドイツの歴史学者ヘリベルト・イリグ氏が驚愕の仮説を打ち立てていた。
イリグ氏によれば、中世時代のシャルルマーニュ、カール大帝(742-814フランク王国の王で後の西ローマ帝国皇帝)は実在せず、中世ヨーロッパ史の297年間が捏造されたものだというのだ!
中世ヨーロッパ史の多くは捏造されたもの
誰に聞いても、現在は西暦2017年だと答えるだろうが、それは変わるかもしれない。ドイツ歴史学者ヘリベルト・イリグ氏によれば、現在は西暦2017年ではなく、1720年であるという。イリグ氏はグレゴリオ暦は全くの嘘であり、中世時代の多くの出来事は事実ではなく、捏造されたものだと主張する。
イリグ氏は中世氏が捏造された証拠は建築物にも証拠として表れているという。氏は1991年に自身の仮説を「幻の年代説」と名付け提唱した。イリグ氏は東ローマ帝国皇帝コンスタンティノス7世、神聖ローマ皇帝オットー3世、ローマ教皇シルウェステル2世の3名がこの数百年の水増しを陰謀した真犯人だと主張する。
神聖ローマ皇帝オットー3世が西暦1,000年に統治したと見せるために年代を改ざん
年代の改ざんは、神聖ローマ皇帝オットー3世が西暦996年ではなく、西暦1,000年に統治を開始したと見せるためだったと言われている。西暦1,000年という方が主イエス・キリストの生誕から1,000年という節目の年でもあり、大きな意味があると思ったからだという。イリグ氏によれば、コンスタンティノス7世、オットー3世、シルウェステル7世の3名は当時存在していた書物を改ざんし、つじつま合わせのために歴史的出来事を捏造し書き直させたというのだ。さらに、複数の人間に口裏合わせを命じていたという。イリグ氏が言うには、かのシャルルマーニュ大帝もまた、実在した人物ではなく、キング・アーサーのような伝説上の人物に過ぎないという。イリグ氏は、こうして計297年という年月が歴史上捏造されたと主張する。
イリグ氏は、中世時代の工芸品の年代設定が不十分であり、人々は歴史に書かれた内容に頼り過ぎていることにも責任があるとしている。イリグ氏の研究によれば、614年から911年の間の年代には怪しい点が多いという。614年以前や、911年以降の歴史的出来事については数多く語られているのに、なぜかこの297年間についての資料はほとんど存在しないのである。さらに、グレゴリオ暦とその前のユリウス暦には計算上の食い違いが存在しており、それがさらに事態を複雑にしているという。
ユリウス暦より1年が11分短いグレゴリオ暦
ユリウス暦では、1年は365.25日と言われていたのに対し、現在使われているグレゴリオ暦では1年の長さが11分短縮されている。イリグ氏は、西ヨーロッパで10世紀に建築されたとされる建築物の多くは、1,000年以上も前に建築されたとは到底思えないほど近代的だという。
この「幻の年代説」はただの空想物語のように思える一方で、この考えを支持する人もいる。ハンス・ウルリッヒ・ニミイッツ博士が1995年に出版した自書の中で、本当に初期の中世ヨーロッパ史が存在したのか自問自答し、結果としてその時代は実在しなかったと結論づけている。ミニイッツ博士は、ローマ皇帝アウグストゥスが存在したのは現在言われている2,000年前ではなく、1,700年前だと主張。グレゴリオ暦とユリウス暦の違いなど、イリグ氏が主張する数多くの内容と合致する。
世界中の歴史学者の多くは、「幻の年代説」には懐疑的だ。というのも、世界中にこれまでに起きた皆既日食の記録があり、世界各地で記録された内容から「幻の年代」とされる時期とかぶるものがあるからだということだ。
【ソース:Disclose.tv】