何世紀もの間、我々人間は太陽系がどうやって始まったのか、どこで終わるのかなどこの太陽系の謎に魅了されてきた。また、海の潮汐だけでなく、うつ病やホルモンも、月と太陽で起きていることに関係している。
今週アメリカで観測された皆既日食は、日食を見ると何が起きるのかについて、各国に数多くの迷信があることを浮き彫りにした。今回はその一部をご紹介しよう。■
観賞用の適切な眼鏡なしに直接皆既日食を見ると失明する可能性がある。
これに関しては、一部正解と言えよう。
太陽の強く明るい光はとても目に悪い。普段でも太陽を直視すべきではないが、部分的に欠けていく太陽を見ずにはいられないという誘惑は人によってはなかなか勝てるものではないだろう。結果的に網膜を傷つける太陽を普段以上に直視してしまう時間が長くなるのだ。ゆえに、やはり保護メガネは必要なのである。
しかし、皆既日食により起きる悪い事はこれだけではないらしい。
いくつかの古い言い伝えによれば、あなたが女性または子供であれば、日食中は外に出るべきではないらしい。
これら古い言い伝えが本当だとすれば、日食中に外に出た女性と子供は、即座にネズミに変身してしまう。ネズミ???一体こんなバカげた言い伝えはどこから伝わったものなのだろうか。
Space.comによれば、メキシコにヨーロッパの入植者が現れた時代、メキシコでは一般的な神話だったらしい。幸いなことに、この地域の男性にとってはヒゲと尻尾の生えた生き物に変身してしまう心配はなかったようだが・・・。
インドでは日食中に飲食すると身体に毒だと考えられている。
つい最近まで、一部のインドの文化では、皆既日食中に食事を摂ることは厳しく禁じられていた。日食中に摂取したいかなる食べ物も飲み物も、体に悪影響を及ぼし、毒にさえなりかねないと信じられてきたのだ。とはいえ、ラッキーなことに皆既日食というものはせいぜい1時間程度で終わるので、絶食するほどのことでもないが・・・。
イタリアの一部の村では、日食中に花や穀物を植えると良いとされてきた。
迷信によれば、皆既日食中に植えられた植物はより強く、鮮やかに咲き誇ると言われていたようだ。私たちは、必ずしもこの言い伝えが真実だとは思わないが、信じてみて悪いことはないだろう。どちらにせよ皆既日食の最中は外にいるのだ。時間を有効に使って庭の土にでも何か植えてみるのも良いかもしれない。
それに、このようなポジティブな言い伝えを聞くのは良いものだ。
ちなみに、種を植える・・・
といえばサンフランシスコ・ベイエリアのローカル情報を交換するCraigslistというコミュニティサイトで8月上旬にある男性が、皆既日食に合わせて一緒にオレゴンに車で行き、皆既日食ベビーを作りたい女性を募集するという変わったリクエストがあったらしい。
なんでも文化によっては、こうした太陽イベント中に出来た赤ちゃんはまさに偉大で、支配者にさえなれる運命にあると言われているらしい。しかし、もしそれが真実であれば、他の特別な日に生まれた赤ちゃんたちも何か特別な力を授かってもいいのではないだろうか。
例えば、バレンタインデーという特別な記念日に出来たいわゆるバレンタインベビーはかなり多いと思うのだが、だからといって「聖バレンタイン」ばりに聖人君主になるかといえばそうでもない。
過去の一部の文化では、妊婦は皆既日食中に外にでることは止められていた。
どうも、皆既日食にさらされた妊婦の腹が、先天性欠損症や顔の奇形、母斑の原因として非難されることがあったようだ。では一体どのようにそれを防げばいいというのだろうか。
メキシコの迷信に、赤ん坊が皆既日食が原因の口蓋裂を持って生まれることを防ぐためには、赤い下着を妊婦が身に付ければよいという言い伝えがあるらしい。もう正直これに関しては何を言えばいいのかさえわからない。
しかし、皆既日食中の妊婦への次のアドバイスが最も簡単かもしれない。
妊婦は「なにもするな!」
妊婦が赤ちゃんに悪影響を一切与えないためには、天体イベントが終了するまでベッドに横になりじっとして動かないこと。なんとも実用的、かつ羨ましいアドバイスである。
何を信じるにしても、日食を見るときは適切な観賞用メガネを使って安全に観測したいものだ。そして、赤い下着を着るのを忘れずに。迷信的な意味ではなく、単にそのほうが人生より楽しめるからだ。
【ソース:22WORDS】