大学の教室で生徒が何気無くタバコに火をつけている一連の写真がここ数ヶ月ネット上で拡散され続けており、写真を見た人たちは何が起こっているのかと疑問を抱いているようだ。結論を先に述べておくと、これはタバコを実体験してタバコについて学ぶことを目的とした講義だという。
物議をかもしている写真はもともとWeiboという中国版のTwitterで昨年の11月に投稿されたもので、それ以降、様々なSNSやニュースサイトで取り上げられたのだ。これらの写真を見ると若者たちがタバコに火をつけ吸う姿を、他の若者たちがスマホで写真に収め、講師は何もなかったかのようにその光景を観察しているように見受けることもできるだろう。中国では他の主だった国々同様十代の喫煙は好ましく思われていないので、授業中の喫煙が行われた当大学の学部長が経緯を説明した後でもネット上で叩かれているのだ。
雲南農業大学の学部長の趙氏によると、話題となっている写真はタバコに関する講義の最中に撮られたものであるという。講師が様々な銘柄のタバコを教室に持ち込み、生徒たちに風味、喉のイガイガ感、口に残る後味、燃え殻などのタバコへの直接的体験を通して、それに対するより正しい理解をしてもらう方法として試させていたのだ。趙氏は、生徒たちの大半が実際に喫煙したのは確かだが、強要はしていないことを強調した。
雲南農業大学の生徒たちは、この種の感覚的にタバコを体験することは「タバコ学」の講義の一環とし重要で、こういったことが毎日行われているものではないとして、その講義そのものとそれを行なった講師を擁護する投稿をしていた。
ある生徒の一人は「これは嗜好としての喫煙ではなく、タバコやその職について学ぶためのものです。そのために感覚として体でタバコを経験することは不可欠なことです。」とコメントをしていた。
雲南農業大学は今回のような実体験学習は日常的な喫煙とは異なるものであり、こういった講義の前には毎回、安全性を確保し、出席も生徒に任せ、実施していると主張しているという。しかし、依然として、これらの写真を見て、こういった教授法が生徒たちの命に危険を与えているのではと非難する人が多い。
中には「最終試験は、誰が一番早くタバコを吸いきれるか?だな。」
少なくとも、タバコを吸いたい時に、こそこそと隠れてトイレで吸う必要はなさそうだ。