2億5千万年前の壊滅的な大量絶滅を研究する科学者たちによると、地球は「世界の終焉」に直面するかもしれない。
研究者たちは、温暖化が地球史上最大の大量絶滅のきっかけとなったと信じており、それが近い将来再度起こると恐れている。約2億5千万年前、ほぼ9割の生物が「ペルム紀の大量絶滅」により失われたが、そのはっきりとした原因についてはいまだ確証はない。
しかし、以前は小惑星衝突や巨大火山噴火をその原因と考えていた専門家たちは今、大量絶滅の原因を地球温暖化が引き起こしたと信じている。大量のメタンが大気中に放出され、それが壊滅的な結果をもたらしたというのだ。
Palaeoworld journalの中で研究チームは「方解石の中に含まれるメタン測定値を元に、メタンの放出はペルム紀の終わりに劇的な温暖化をもたらす究極の原因になったと考えている」と語っている。
「二酸化炭素の放出をきっかけとした温暖化も当然壊滅的だが、メタンハイドレードの放出は世界の終わりを意味する。」
彼らはもし北極の氷棚に閉じ込められたメタンガスが氷の蓋が溶けることによって放出されれば、地球は壊滅的な状況に向かうと警告する。
ケンブリッジ大学極地海洋物理学長のピーター・ワドハムス教授の考えは彼らの説と一致するという。
「もし膨大なメタンガスの放出があれば、(北極大陸の氷棚下や海洋水にあるメタンハイドレートの不安定さから可能性はある)大変なことが起こる。」
「現代の脅威は非常に現実的で深刻だが、気候変動に関する政府間パネルではかなり軽視されてきた。私は強くそう思う」
しかし、一方でワドハムス教授はまだ一つの説でしかないものに過剰反応することは好ましくないと主張する。
また教授は「メタンハイドレート:地球の大量絶滅の最大の原因」というセンセーショナルな記事にも反対している。
「最近の傾向として、重要な発見に対し固唾をのむほどの過剰な公表のしかたをしがちだ。先ほどの記事のタイトルがそのいい例だ。」
「メタンは絶滅の原因となるかもしれないし、ならないかもしれない。証拠はあいまいなのだ。それが民衆を過剰な情報で惑わすことの正当化にはならない。」
【ソース:Daily Express】
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