地球外生命体の探査は新たな局面に向かおうとしているようだ。また新たな地球サイズの惑星が我々の太陽系から比較的近い場所で発見された。
今回発見されたRoss128bは地球から2番目に近い太陽系外惑星で、地球同様の表面温度を持つことから、生命が存在する可能性を期待されている。この惑星は、チリのラ・シヤ天文台にある高精度視線速度系外惑星探査装置(HARPS)を使ったチリ天文学者チームによって発見された。
わずか11光年離れた場所にあるRoss128bは、我々の太陽よりかなり小さく暗い赤色の矮星の周りを回っている。惑星と矮星間の距離は太陽と地球間の1/20しかないにも関わらず、放射線の照射量は地球とさほど変わらないと考えられている。
そういった条件から、この惑星は「ゴルディロックス・ゾーン」(惑星がその矮星から近すぎず、遠すぎず、液体の水を保持できる適度な距離に位置すること)にあるといえる。
スイスにあるジュネーブ天文台のNicola Astudillo-Derfu氏もRoss128b発見チームの1人だ。彼女はBBC Newsに「プロキシマ・ケンタウリ(地球から4.22光年先の恒星)が、惑星に強力なフレアと高エネルギー放射線を浴びせていることから、確かに、Ross128bの方が生命の発達にはずっと快適だと思います。」と語っている。
「とはいえ、まだRoss128bの大気の状態を知る必要があります。大気組成や雲の反射率によってこの太陽系外惑星が地球同様液体の水を保有し生命に適した環境なのか、金星のような不毛な環境なのかが決まります。」
エイリアンや人類の生命の維持が可能と考えらえるNASAの惑星リストは増える一方だ。現在、世界中の天文学者や天文物理学者が興味を持っている太陽系外惑星は50個存在する。
NASAは「過去30年間で、極限環境下の生命に関する知識は膨大に増えました。科学者たちは原子炉内に存在する微生物、酸を好む微生物、沸騰した熱湯内を泳ぐ微生物などを発見してきました。」と語る。
「太陽光が一切届かず、鉛を溶かすほど高温の熱水を噴出する深海噴出孔周辺に存在する生態系についても分かっています。」(NASA)
「ゴルディロックス・ゾーンは我々が考えている以上に範囲が広いのです。」(NASA)
【ソース:Daily Express】