【By:brotcrow:インド】
2009年当時、僕は20代前半で、彼女が欲しいと思っていました。2008年3月(23歳の時)に彼女が出来た時は本当にラッキーだと思いました。僕は彼女に夢中で、四六時中一緒に居たいと思っていたので、毎晩僕たちは軽くドライブをし、夕食前には彼女を家に帰していました。そして2009年4月14日、いつものようにドライブをしたその夜がまさかあんな悲惨な日になるとは・・・。
いつも通りのドライブの後、彼女を家の近く(両親にバレないようにいつもアパートから少し離れた場所で降ろしていました)で降ろした後、仕事用のIDカードを彼女が間違って持っていってしまったことに気付きました。降ろしてから5分も経たないうちに彼女の携帯に電話をしたのですが、繋がりません。電池切れか何かだろうと思いとりあえず明日どうやって仕事に行こうか考えながら家路につきました。1時間後、再度彼女の携帯に電話してみましたが、まだ繋がりません。おかしいな・・・そう思いながら携帯画面を見つめていると、彼女の妹からメールが来ました。「あなた達どこにいるの?お母さんが姉を探し始めてるわよ!見つかる前に姉を降ろして!」僕は驚きと共に頭が混乱しました。僕は7:00pm頃には彼女を降ろしたのです。しかし、メールを受け取ったのは8:15pmでした。
僕たちが住んでいた地域で夜女性が一人でいることがどれだけ危険か分かっていた僕は、バイクで彼女を降ろした辺りを探し始めました。でも見つかりません。心配と罪悪感で一杯になりました。一体彼女はどこに行ってしまったのか。彼女を見つける手がかりにならないかと、彼女を交わした会話を全て思い出そうとしました。
彼女が失踪する数日前、彼女は夜になると不気味な気配を感じると言い、毎晩3:40amに目が覚めると言っていました。(毎晩この時間に目が覚めると僕に電話をしてきてからまた眠りについていたので確かです)しばらくそんなことが続いていて、随分気にしていました。更に、常に自分の周りに誰かの気配を感じるとも言っていたのです。そして失踪当日、彼女を降ろす直前彼女が言った「もし生まれ変わることが出来るのなら、女の子にはなりたくない」という一言を思い出したのです。言葉自体は気分の落ち込んだ女の子が言いそうなことで普段なら気になりませんが、その時の僕はなぜかその一言が妙に気にかかり、バイクでいつものドライブコースをもう一度回ってみることにしたのです。
そして、人気のない道路で、道の反対側を一人で歩く彼女を見つけました。見つかったことにホッとしつつも、何故彼女がここにいるのか不思議に思いながら、バイクの方向を変え、後ろに乗るように彼女に声をかけました。
すると・・・彼女はジトっとした目で僕を睨みつけたかと思うと、耳元で突如悲鳴を上げ僕をバイクから突き落としたのです!何かがおかしい。普段消え入るような声で静かに話す彼女とは全くの別人です。
驚きつつも彼女の手を取りました。次の瞬間、僕は目を疑いました。彼女のまぶたがないのです。そう、もう一度言います。まぶたがないんです!!白目だけがそこにある。
今でも信じられない光景です。死ぬほど怖くなった僕はバイクに走って戻り、それを見た彼女は僕に向かって歩いてきました・・・少しずつ、少しずつ足を速めながら。
しかし、突然僕の中で「これが僕の愛する彼女なのなら、彼女はトラブルに巻き込まれてるってことだろ?!俺が助けなきゃ!」という想いが湧き、僕は助けを呼びながら走り始めました。その時です。彼女が僕に猛突進してきて、まるでレスラーのように僕を軽々持ち上げたかと思うと道路に投げつけたのです!(僕は当時74キロ、彼女は50キロです)僕の叫び声を聞いて近所の人が数人出てきて、彼女を止めようとしました。彼女が僕に襲い掛かろうとするのを6人がかりで止めました。僕は急きょ彼女の両親に連絡をして状況を説明しなくてはと思いました。
ご両親はすぐ駆けつけましたが、相変わらず彼女は暴れていました。そこに近所の寺院の導師が来て、一刻も早く除霊が出来る人の元へ連れていくように進言し、ご両親はケーララ州のChotanikoraという除霊が出来る場所へ彼女を連れて行きました。1週間後彼女は街に戻ってきましたが、しばらくはご両親が彼女を家から一歩も外に出そうとしませんでした。なので彼女の妹が事の真相を話してくれました。
彼女は、恋人に浮気を疑われ毒殺され、その恋人に復讐がしたかった女性に憑りつかれていたそうです。僕が彼女を止めたため、霊が自分の復讐を邪魔しようとしていると思い、襲い掛かってきたのだとか。もし近所の人たちが止めにきてくれなかったら僕も、彼女もどうなっていたか分かりません。
しかし彼女(今は妻です)はすぐに回復し、その夜の記憶は全くなかったため僕たちはその事実を彼女に隠し通すことにしました。それ以来彼女はずっと幸せそうですし、今は2人の子供もいます。たまに家族でホラー映画を観ることもあり、しょっちゅうビビる僕に幽霊なんて本当にいると思っているのかと笑ってきますが、少なくともあの日の出来事は本当の出来事なのです。
【ソース:Your Ghost Stories】
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