【by:OGsanl:アメリカ】
前置き:私は今まで一度も幽霊や超常現象というものを信じたことはありませんでした。
また、無神論者なので、霊現象などは創造の産物だとさえ思っていました。
私はハワイのオアフ島に住んでいます。ここは超常現象文化に富んでいて、読者として読んだり聞いたりする分には面白いです。まぁ私は超常現象を信じていませんでしたので、その背景にある実際の歴史に興味があったのですが。
さて、その日、私は深夜3時に仕事から家に向かって車を走らせ、家の近所まで来ました。当時集合住宅駐車場の改装工事をしていたので私たち住民は車を道に停めなければいけませんでした。そのため駐車スペースは少なく、少し離れた場所に停めることもありました。
また電気工事も同時に行われていたためか、道路の外灯も点いていませんでした。
公園を通り過ぎ、停める場所を探そうとゆっくり道を左折しようとしたところで、私は急ブレーキを踏みました。
道路のど真ん中に、白いムームー(ハワイアンドレス)を着た女が身動き一つせず突っ立っていたのです。最初、歩行者だと思ったのですが、よくよく見てみると女のドレスは引き裂かれ、足があるはずの辺りはぼろぼろ。長い黒髪は映画リングよろしく、顔に覆いかぶさっています。私はとにかく女を轢かないように曲がるしかなく、ゆっくり左折しながらクラクションを鳴らしました。
次の瞬間、女はグイッと顔をこちらに向け、突進してきたのです!恐ろしいことに、その顔は血だらけで怒りに満ちていました。(顔はポリネシアン人のようでした)反射的に急停止し、その時女が汚れた赤ちゃんの人形を持っていることに気付きました。
女は運転席側の窓から約15cmのところで突進をやめ、また元の場所へゆっくり戻っていきました。その時です!私はアクセルをいっぱいに踏み込みました。後ろを見ると、女が車の真後ろにピッタリついてきていることに気付き気絶しそうになりました。なんとか別の角を曲がり、ぐるっと回って最初の場所に戻ってくると、また女は道のど真ん中に立ち、人形を抱いてあやしていました。
ちなみに、女が立っている場所から私が曲がった角まで歩いて往復すると15分近くかかります。車なら2・3分ですが。ということは、私がぐるっとUターンをして戻ってきた2・3分の間に女は徒歩にも関わらず元の場所に戻れたということです・・・。
しばらく経つと、女は何故かひどく怒りだし、持っている人形を地面に叩きつけ叫びだしました。私は何度か車で行ったり来たりしましたが、女は変わらずそこにいて、ただどうもその道路からは動けない様子でした。
その頃には私はかなりヒステリックになっていました。家に帰るために車を停めて、実際家に入るためにはそこを通らなくてはならないのですから。女がそこでふわふわ浮いている中どうやって家に入れというのでしょうか?運良く2分ほど行けば地元警察署がありましたので、行って事情を話し、警官についてきてもらうことにしました。当然というべきか、警官と戻ってくると女はいなくなっており、道路の外灯も何故か全て点いていました。
私は警官にお詫びとお礼を言って家に入りました。
翌日、母と30年来の友人もあり、非常に信仰心のある近所の人が、なぜ私が夜中に奇妙な運転の仕方をしてクラクションを鳴らしたのか聞いてきました。事情を話すと、すぐに家に帰って神に祈るように言われました。さすがの私も数年ぶりに、そうしようかと思ったほどです。
実はこの話にはまだ続きがあります。その夜以来、家に一人でいる時にリビングのソファで昼寝をしていると、必ず金縛りで目が覚め、2階を見ると黒い服に身を包みベールを被った女が笑いながら主寝室から出たり入ったりしているのです。何度かその女が寝ている私を見ていて、目が覚めた途端恐ろしい顔と対面したこともありました。目覚めようとするときは何故か私の母の姿を取ろうとするのですが、私が完全に目覚めると、またその見るも恐ろしい姿に戻っているのです。
また人形を抱えた女と遭遇した数日後、私は正面衝突のひき逃げ事故の被害者となり、私は無事でしたが車は大破しました。
生きているのが不思議です。これから何が待ち受けているのでしょうか・・・。
【ソース:Your Ghost Stories】
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