多分、ほとんどの人が多かれ少なかれ迷信を信じていると思う。それがラッキーナンバーを信じることだったり、災難から逃れるためかもしれないが、世界各国には各迷信の背後には驚くべきストーリーが隠されていたりする。
例えば、インドでは「夜に爪を切ると災難を招く」というのは世間一般に広く信じられているし、アメリカ人の多くはペニー(1¢)を幸運の印だと思う。
今回はそんな世界各地の迷信20選をお届けしたいと思う。
インド:「夜に爪を切ってはならない」
インドには手入れに関する迷信がいくつかあるが、夜に爪を切ると災難を招くと広く信じられている。ただこれは、歴史上、夜薄暗い中で鋭利な物を使うことで怪我をしないように言われ始めたことのようだ。
インドでは土曜日に散髪をすることも災難を招くという迷信がある。
ロシア:「地面に空の瓶を置く」
地面に空になった瓶を置くことは幸運を招く習慣として広く行われている。この迷信には、19世紀のロシア軍人の伝説が関わっているらしい。Moscow Timesによれば、ロシア軍人がちがパリにいた頃、酒代はテーブルに残された空瓶の数で請求されるため、酒代を節約するために空になった酒瓶を地面に置いて隠して上手くごまかせたからということなのだが・・・。
ヨーロッパ:「木を叩く」=「幸運を祈る」
アメリカ人は悪いことや災難が起きないように、という意味で「Knock on wood=木を叩く」というフレーズを使い、実際近くにある木製品をコツコツと叩くことがある。
例えば、”I haven’t gone into a hospital yet. Knock on wood.” (入院したことがないんだ。これからも入院することがありませんように!)といった感じで日常的に使われる。
しかし、この迷信は実はヨーロッパ発祥のものらしい。
中世の時代、多くのキリスト教教会(のドア?)にはイエスの十字架を模した木材の飾りがあったそうだ。教会に行く人々がその木製のドアをノックしたことから、「木を叩くことで幸運が訪れる」と現代にまで続く迷信になったようだ。
トルコ:夜にガムを噛む
トルコの伝説によれば、夜ガムを噛むことは死肉を食べていることと信じられている。よって、トルコの多くの人は暗くなってからガムを噛むことを極端に嫌がるそうだ。
この陰気な迷信のはっきりとした由来は分かっていないが、それでもきっとトルコの人々は敢えてリスクを負ってまで夜ガムを噛もうとはしないのだろう。
イギリス:月はじめには’rabbit’と唱える
イギリスでは、月始めに’rabbit, rabbit’と唱えるとその月は幸運に恵まれるというおまじないが存在する。この幸運のおなじないは、なんと2,000年も続く風習だという話もあるが、現存する最も古い記録では19世紀のイギリスに起源するようだ。
伝説によれば、毎月1日の朝、一番最初に’rabbit , rabbit’と唱えれば、その月は幸運に恵まれるらしい。逆に、1日の朝にその魔法の言葉を言い忘れた場合は、その日の夜寝る前に’tibbar, tibbar (rabbitを反対読みしたもの)’と唱えれば良いのだとか。
来月1日には’rabbit, rabbit’と唱えてみてはいかがだろうか。
ブラジル:地面に財布を置く
ブラジルでは、地面に財布を置くと財政難を招き、貧乏になると信じられている。この迷信は他にも南米諸国や、フィリピンでも広く言われている。
似たようなもので、中国では一般的に「床に財布を置くと金がドアから逃げる」と言われている。これは富に対する敬意を払いなさいという意味の格言のようなものらしい。
考え方としては、お金を地面-つまり最も低い場所-に置くことは、お金に対して失礼だということらしい。
セルビア:人の背後で水をこぼす
水をこぼすことは不運の兆しのようにも思えるが、セルビアではこれは幸運の兆しと信じられている。セルビアの人達は背後で水がこぼれることは幸運を招くと言われている。
そのため、多くの人が愛する人や家族が旅行に行く時、仕事の面接に行くときなどに、幸運を祈るためあえてその人の後ろで水を少しばかりわざとこぼすらしい。
水には流動性があるため、水=ラッキーアイテムと考えられているようだ。
ポルトガル:後ろ歩き
ポルトガルでは、後ろ向きに歩く行為はとてもよくないことだと信じられている。後ろ歩きをすることで、悪魔に自分の居場所と向かっている場所が分かってしまうため、不幸を招くと考えられているからだ。
日本:お墓では親指隠せ
日本も様々な迷信があるが、「お墓では親指をこぶしの中に隠せ」というものを聞いたことはないだろうか。親指とはまさに「両親」を指すので、墓場で親指を隠すことで親を死から守るという意味があるらしい。ご存知だっただろうか。
ドイツ:水で乾杯
ドイツで友人達と乾杯をする際は、水で乾杯することは避けた方がいい。
ドイツでは水の入ったグラスで乾杯をすることは不幸を招くどころか、死を招くことにもなりかねないという迷信があるのだ。迷信の起源は古代ギリシャにあるようだ。
ギリシャ神話によれば、死者の魂はハーデスの川の水を飲まなければならず、飲むと生前の記憶も苦しみもすべて忘れると言われているのだ。
ただ、日本でも本来水で乾杯することは「水杯」と言われ、二度と会えないかもしれな人と今生の別れをするために交わす杯=不吉だと言われているので基本的には「水で乾杯」はNGだと覚えておいた方がいいだろう。
【ソース:INSIDER】