スコットランドの謎『犬の自殺橋』

スコットランドの謎『犬の自殺橋』

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スコットランド・ローランド地方の小さな村に、19世紀に造られたという石橋がある。
ただの石橋ではない。犬が自殺をしてしまうといういわく付きの橋だ。

 

1950年代頃から、この橋では60年以上に渡り600頭以上もの犬が突如飛び降り亡くなるという奇怪な現象が起きている。悲しみに暮れた村の飼い主たちは、原因を魔術や怪奇現象と結びつけ、石橋は『犬の自殺橋』として知られることとなった。この現象について何度か調査も行われてきたが、明確な理由を突き止めることができなかった。

 

あまりに頻繁に起きる現象に、橋には犬をしっかりリードに繋ぐよう注意を促す看板まで立てられている。

 

しかし最近になり、近所に住むボブ・ヒル牧師が怪奇現象説を打ち消すある原因を突き止めたと主張し始めたのだ。
「犬たちはミンク(イタチ)やマツテン、その他の小動物の匂いを嗅ぎつけ、思わず橋に飛び乗ってしまう。ところが橋の端が傾斜しているため勢いで引っくり返りそのまま落下してしまう」というのが牧師の主張する原因だ。

 

 

ヒル牧師は約20年前に妻とこの地に移り住み、その時から犬が突然橋から落ちるのを目撃してきたという。

 

スコットランドは「超常現象に満ちた土地」と言われているが、実際は橋の下の渓谷を走り回る小動物の匂いに惹きつけられ興奮した犬が勢い余って落ちてしまった、というのが現実なのだろうか。

 

しかし、宗教哲学の講師であるポール・オーウェン氏はこの仮説に異論を唱える。
オーウェン氏は11年にもわたってこの橋で起きる犬の死について研究を重ね、それに関する著書「バロンの虹の橋:飛び降りる犬たちの謎」も書いている。

 

オーウェン氏はとある新聞で「この背景にはある霊の存在がある」と述べている。しかもその霊を「オーバートンの白い貴婦人」と呼ばれる女性の霊と断定。この女性は、問題の石橋を建設したバロン・オーバートンの妻で、夫の死後まるで夫を偲ぶかのように何年も悲しみに打ちひしがれた様子で橋の上をウロウロしていたと言われている。その後、女性が1908年に亡くなってからは、度々その橋で女性の霊が目撃されていたのだ。

 

また、犬が飛び降りてしまうのはある意味犬独特の行動習性、または「小動物の匂い」に惹かれた」可能性を主張した動物行動学者のデビッド・サンズの意見に反論し、さらにサンズ氏でさえ、橋にはなにか「妙な雰囲気」を感じていたと著書の中で話している。

 

やはり頻繁に起きる犬の落下事故は霊障の一種なのだろうか。
いずれにせよ、明確な原因がわかるまで今後もこの橋が犬の命を奪っていく可能性が高いことだけは事実だ。

 

 

UNEXPLAINED MYSTERIES

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