技術の大幅な進歩により、早ければ2040年には人工知能が核戦争を引き起こす可能性があり、「AIによる世界の終焉」を迎えるという衝撃的な研究結果が発表された。
アメリカのシンクタンクで非営利組織のランド研究所は、機械の大幅な進歩は、知的ロボットが各国指導者たちに「過ちまたは悪意」で核兵器を発射するよう仕向けることに繋がる可能性があると考えている。
冷戦時代の実際の戦闘行為は「相互確証破壊(Mutual Assured Distruction)」(一方が核兵器を先制的に使えば最終的に双方が必ず核兵器により完全に破壊し合うことを互いに確証するもの)により避けられてきた。
しかしランド研究所は、より多くのデータとより多くのAIにより、今後ロボットが各国指導者に対し、対立国の核兵器は自国のもの程強力ではないと説得しかねないと異議を唱える。
それにより、各国が強硬手段をとる危険性があることを、研究所が安全保障と核兵器と人工知能の各専門家にインタビューした結果をまとめた「プロジェクト2040」の中で主張した。
ランド研究所の技術者で報告書の共著者であるアンドリュー・ローン氏は、「これは単なる映画シナリオではありません。」と話す。
「用心しなければ、些細な出来事が緊張を高め、危険な状況へと導くことになりかねません。」
「一部の専門家たちは人工知能への依存度の増加は新たな類の致命的な過ちへと繋がることを恐れているのです。」
「人工知能がまだ技術的に成熟する前でも使用しなければならないプレッシャーがあるのかもしれませんが、それはすなわち敵対的な破壊行為に影響を受けやすくなる可能性も秘めているのです。」
「ゆえに、将来的に戦略的安定性を維持することは非常に難しくなります。よって、全ての核保有国は、核リスクを抑えるための機関構築に協力すべきなのです。」とローン氏は語った。
また、准政策研究員のエドワード・ガイスト氏は、戦争と人工知能との関連性は新しいものではないという。
「核戦争と人工知能の結びつきは新しいものではありません。実のところ、この二つは絡み合った歴史を持っているのです。」
「人工知能の初期開発の多くは、軍事的努力や軍事目標を念頭に置いて行われたのです。」
核戦争までもが人工知能により支配されてしまうということなのだろうか。それだけはなんとしてでも避けて欲しいものだ。
【ソース:Daily Express】