カトリック教の神父たちが、「血の涙」を流し始めたとされる聖母マリア像の調査を始めたというニュースが入ってきた。
涙を流すマリア像の映像がネット上に拡散されるやいなや、何百人もの礼拝者がアルゼンチンのへんぴな町に集まってきた。神父たちは平静を呼びかけたが、世界中のカトリック信者はこの不思議な現象を「神の業」と呼んでいる。
忠実な信者たちが、マリア像が流す涙を「イースターの奇跡」と呼ぶ一方で、「警告か制裁」なのではないかとの懸念も引き起こしている。
教会の職員たちはこれが本当に奇跡かどうかの調査を開始した。
崇拝者たちはマリア像が置かれているアルゼンチン・サルタ州のある家庭のもとへと巡礼をしている。この奇すしき薔薇の聖母(聖母マリアの称号の一つ)の小さな聖像はフリアス・メンドーザ氏の家族が所有するものだ。
レントの時期(Ash Wednesdayからイースター前夜までの日曜を除く40日間)に始まったこの不気味な現象について初めて詳しく放送したのは地元のサンホゼ・デ・メタンのラジオ局だった。
聖像の持ち主は奇跡が始まる前日に、聖母マリアが夢枕に立ったと語っている。
メンドーザ氏は「こんなことが起きたのは初めてで、とても恐ろしかった。何かの罰だと思ったよ。」と話した。
数時間後、聖像の顔を赤い液体が流れる映像が公開された。
南アメリカ中にこのニュースが広がると、数百人が敬意を表するためにこの小さな町を訪れた。地元のレポートによれば、現在家族のダイニングルームは聖像のための間に合わせの聖堂となってしまったというが、より多くのクリスチャンが礼拝できるよう、聖像は地元のカトリック教会へと移されるらしい。
リカルド・クイロガ神父は「多くの人がここを訪れて祈り、聖母に捧げるキャンドルに火を灯していきます」
「もし彼女がもう一度涙を流すことがあれば、教会でもっと高いレベルで何かしなければならないでしょう。」と説明した。
しかしフリオ・ラウル・メンデズ神父は人々に結論を急がないよう促している。
教会による調査では何かを神秘的だと考える前に科学的な説明を求めなければならないと言う。メンデズ神父は「教会が最初に行うのは科学分析で、自然に説明がつくかどうかを調査するのです。」
「そこでようやく、神秘現象の可能性を考察していくのです。」と語った。
長年、宗教的な像が涙を流すという報告が挙がってきたが、神秘現象だとカトリック教会が正式に認定しているのはたった1体しかない。1984年、8年にも渡る調査の結果、秋田県にある木製の「秋田の聖母マリア」が本物の血、汗、涙を流すと結論づけられた。
【ソース:Daily Express】
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