見聞録14 異星人の姿③ 謎の金星人たちPart-1 その姿に迫る

見聞録14 異星人の姿③ 謎の金星人たちPart-1 その姿に迫る

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実は醜い?初期の金星人の姿

異星人を肯定し、天使的な存在として崇める信奉者たちから現在でも人気があるのは「金星人」だ。金星人の起源を辿ると、戦後のコンタクティブームの火付け役となったジョージ・アダムスキーによる金星人との会見が有名だ。このコンタクトは1952年のことだが、実はその約200年も前に金星人の存在を明らかにした人物がいた。それが心霊の世界では有名なエマヌエル・スウェーデンボルグ(1688~1772)だ。彼は科学者・神学者・神秘主義思想家といったいくつもの顔を持つ人物だが、1758年に『Earths in the Solar World(邦題:宇宙間の諸地球)』という著書を発表している。スウェーデンボルグは実際に宇宙船などで金星を訪問した戦後のコンタクティたちの主張と違い、いわゆる心霊的な手法により金星人などの各惑星人たちと語り、また、霊が惑星を訪問し、見聞した記録を残した。スウェーデンボルグは金星人について、我々地球人と似た姿だが、目と鼻とが小さく、彼には醜く見えたと語っている。さらに金星人の夫婦は10~15人もの子供を持ち、また金星には娼婦がいるとも記している。

 

金星人はスウェーデンボルグが生み出した

スウェーデンボルグは『Earths in the Solar World』の中で金星のほかにも水星、木星、火星、土星の住人についても記している。そして奇妙なことだが、戦後のコンタクティブームでも登場する数々の異星人たちの出身惑星はこれに符合するのだ。しかし、戦後のUFO・異星人の事件を見ていくと、金星人に関する情報が多い。惑星としても兄弟星と言われるだけあり、私たちにとって身近な惑星であることは国を問わず多くの人が認めるところだろう。実際の天体現象でも明けの明星、宵の明星といったように常に金星は我々の近くにあるように感じてきた。そうした背景もあってまだ金星の実態が分からなかった戦後間もない頃は「金星人」という言葉と存在が受け入れられていったのかもしれない。いずれにせよ当時、その多くが金星人だったのは、それが本当のことではなく、コンタクティたちがスウェーデンボルグの著書に影響を受けであろうことは想像に難くない。

 

コンタクティたちが証言する金星人の姿

しかし、一概に金星人と言っても、当時のコンタクティたちが語る金星人の姿は人間と同じ姿という基本以外は一致しない点もある。ここからは様々な金星人の姿について追っていこう。まず元祖コンタクティのアダムスキーが会見した金星人は、身長は165センチ、日に焼けたような肌で額が広く、灰緑色の目をしていた。特徴的なのは、男性なのに髪を肩まで長くしていたことだ。よくあるイラスト等から白人のように言われているが、実際にはインド人のような肌の色であったとも言われている。肌の色で共通した金星人と出会ったのは1957年から58年にかけてイギリスでコンタクトしたヒューバート・ルイスである。彼が会った金星人の肌は、やや色黒だったと証言している。一方、ハワード・メンジャーが1931~1932年の間に出会った最初の金星人の美女は25歳くらいに見え、目は金色であったという。また、ヒューバート・ルイスと同年に同じイギリスで2度も金星人の訪問を受けた主婦、シンシア・アップルトンはその姿を白人タイプだったと証言している。衝撃的なのはロサンゼルスで金星人と出会い、写真まで撮影したリー・クランダル。その金星人はまるで当時のアメリカ映画に出てくる俳優のような白人男性だから驚きである。南アフリカの女性コンタクティのエリザベス・クレーラは、円盤から降りてきたブロンドの男性を見た時に思わず「ロシアの人ですか?」と尋ねたという。そう、やはり白人に見えたのだ。クレーラはその後、金星の円盤にも乗ったという。

 

金星人ボッコの写真が表紙を飾ったCBAの機関紙

 

私も見た金星人の写真!

一方で金星人の中には小柄なタイプも存在する。メキシコのタクシーの運転手サルバドール・ビリャヌエバ・メディアが1953年にコンタクトした円盤のパイロット2人は共に身長が120㎝もない小柄な金星人だったという。こうしてみていくと、白人タイプや浅黒い肌のタイプ、異様に小さいタイプなど様々な金星人がいることがわかる。なお、私も過去に金星人の写真を見たことがある。1960年代に撮影されたカラー写真で、女性の金星人だった。現在インターネット等で調べても全く出てこないことから、ごく一部でしか知られていない写真だったのかもしれない。しかし、その真偽についてはリー・クランダルが撮影した金星人ボッコの写真も同様で、金星人であることを証明する術がないことが残念なところである。昔から指摘されることだが、せめて円盤が着陸し、その円盤から金星人が降りてくる連続写真でもあれば良いのだが、いつも「円盤だけ」「金星人だけ」の写真では万人を納得させることは出来ないだろう。(Part-2へ続く)

 

エリザベス・クレーラの体験記『Beyond the Light Barrier』の原書とAkon

 

参考文献
飛ぶ円盤ニュース(1958、1959、1960)CBA刊
エマヌエル・スウェーデンボルグ(1958)『宇宙間の諸地球』静思社
Elizabeth Klarer(1980)『Beyond the Light Barrier』

 

日本UFO調査・普及機構
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