「知られざるブードゥー教の10の真実」後編

「知られざるブードゥー教の10の真実」後編

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さぁ、ここからはブードゥー教の知られざる真実後編をお届けしよう。

 

6.ブードゥー教実践者は精霊のしもべ

ブードゥー教を実践する人は、精霊に命令することが出来る能力があるとして、特にハリウッド映画などで非難の対象となる。だがそれは違う。実際はその逆である。ブードゥー教の実践者達は自身を精霊のしもべだと考えている。彼らは精霊たちに何かをするように命令することはない。彼らは供物と敬意を提供し、精霊に尋ねるのだ。

 

 

ブードゥー教の司祭たちは精霊に対し心を開き、神憑りを儀式で執り行うようになるまでに長期間のトレーニングを積む。儀式の間、体内に宿る2つの魂のうちの一つ、ti bon angeが身体を離れ、ロア(精霊)が憑依できるようにするのだ。Ti bon angeとは、魂の一部で、個人の人格を含んでいるおり、実践者がロアを憑依させている間守られている必要がある。もう一つの魂the gros bon ange は全ての生命が共有する魂である。

 

7.ヒーリング

またブードゥー人形とそれにまつわる偏見の話に戻ろう。多くはブードゥー教のことを魂や身体を害するために力を用いる人たちによる、闇の宗教だと思っているが、とんでもない。ブードゥー教の中心はヒーリングとハーバリズム(薬草を病気治療・健康増進に利用するための研究)である。ブードゥー教の儀式で精霊を召喚する最も重要な目的の一つは、病気やケガを癒す手助けを依頼するためである。

 

 

ヒーリングとは精神的なものでも、物理的なものでもある。実践者は傷ついた心を癒したり、人の運を良い方向へ導いたり身体を癒すことも出来る。ブードゥー教の司祭たちは自分たちの力が診断や癒しという部分で万能ではないことも理解しており、必要とあれば現代医学の薬や治療をアドバイスもするのである。

 

8.黒魔術・白魔術は存在しない

多くの文化でヒーリングを行うような白魔術は良くて、黒魔術は闇の世界のものというような認識がある。ブードゥー教ではそのような区別はない。その代わり、邪悪な者が何か邪悪な霊を呼び出したとき、それは赤魔術と呼ばれる。そうした邪悪な霊は赤い色をしており、実践者が邪悪な精霊に自らを憑りつかせると、実践者の目が赤くなり悪魔の存在がはっきりとわかるからだという。

 

 

時に、善意ある精霊が課された願いによって邪悪な霊へと変わることもある。しかしこれは善良と慈悲が中心であるブードゥー教の本来の教えとは矛盾したものだ。ブードゥー教の女性司祭(a Queen)と、男性司祭(a Doctor)には赤魔術を事前に止める役割もある。

 

9.ブードゥー教の神々

キリスト教とのもう一つの印象的な類似点は、ブードゥー教の神々には3つの階層がある点である。最上位には唯一の神、次の階層にはロア:日頃から人間の肉体と相互関係を持つ精霊である。個々の亡くなった親族の霊はスピリチュアルな生活の中で重要な役割を担っており、ブードゥー教にとって先祖の霊を崇めるのは重要なことなのである。3つ目の階層は我々の肉体そのものである。

 

 

ブードゥー教の根本的なコンセプトは各階層間の関係にある;パパ・レグバは最も重要な神格であり、レグバが肉体と精神世界との間の門番のような役割を果たす。全ての精霊との接触はレグバを通じて行われ、レグバが各世界間の扉を開けるのだという。聖ペトロの鏡像であるパパ・レグバは、家、街道、旅の守護神でもある。

 

10.ヘビ

よく見かける、ブードゥー教実践者がヘビと共に踊る姿は、何も衝撃映像のためではない。ヘビは、ブードゥー教にとって重要な神格の一つである。ダンバラ(Damballa)はヘビの化身であり、ブードゥー教の神々の中で最も古く、このダンバラが世界を創造したと言われている。ダンバラの抜け殻から水を創り出し、彼のとぐろから空の星を造ったとされている。ダンバラは虹の化身であるアイダ・ウェドゥを妻とし、その永遠の愛が男性と女性の均衡を表している。

 

 

ダンバラは知恵と頭脳を表しており、シンボルとして白色、卵、骨、アイボリーがある。無力な者や幼い子供、そして障害者や奇形のある物の守護神でもあり、亡くなった者の魂をあの世へ送る役割もあるという。ブードゥー教の司祭たちはダンバラの魂を宿すことも出来るが、その際彼らは話すのではなく、ヘビのようなシューッという音を立てるという。

 

追記:動物の生贄

動物の生贄はブードゥー教儀式において重要な役割を果たしてきたが、その理由は「死」や「血」などの陰鬱な事柄に病的な興味があるからではない。ロア(精霊)は日々の任務と共に、人間とのコミュニケーションにおいてエネルギーを消費する。ブードゥー教実践者たちは動物の生贄をロアに提供することで動物の生命力とロアの生命力とが結び付き、精霊の力を回復させると信じているのである。動物の肉と血はしばしば儀式の一部として調理され、その場で食される。精霊によっては、ある特定の動物が典型的な生贄として提供されている。例えば、ニワトリはダンバラに提供されることが多い。

 

 

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