かつてこの世に存在し、海に沈んだとされる古代大陸アトランティス。そのアトランティス大陸で使われていたとされる幻の金属オリハルコン47点が2600年前の沈没船から発見された。
アトランティス大陸が実在したという究極の証拠となるか?!
今から2600年前、ある船が現在のイタリア・シチリア州南部にあるジェーラ沖で沈没した。専門家達によれば船は紀元前6世紀後半の物と思われ、ギリシャまたはアジアのどこからかジェーラに向かっていたところ、入港直前に嵐に見舞われ沈没したと見られる。
水深300mの海底に沈むその沈没船で発見されたものは、考古学界に衝撃を与えた。古代文献に登場する、アトランティス大陸で最も貴重とされた合金オリハルコン47点である。この伝説の合金が発見されたのは今回が初めてではない。2015年にも、沈没船近くに潜っていた専門家達によって39点のオリハルコンのインゴットが発見されている。
また今回は、完璧な保存状態のコリント人の兜と、アンフォラ(古代ギリシャの両取っ手付きの壺)、ブリスター(油を保存する容器)も共に発見されている。
「プラトンによれば金の次に価値があったというオリハルコン。これが最近発見された2つのインゴットである」
オリハルコンとは
オリハルコン、またはアウリカルカムはいくつかの古代文献に登場する金属である。古くは紀元前7世紀頃にヘシオドスが書いたとされる詩に、また630年頃にホメロスがアフロディテに捧げた「ホメロス賛歌」にもオリハルコンについての記述がある。古代ギリシャの哲学者プラトンによれば、オリハルコンはアトランティス大陸で採掘することが出来た銅・亜鉛・鉛の合金で、ポセイドンを含む神々を礼拝するために使われていた。
プラトンの著作『クリティアス』(副題:アトランティス物語)には以下のような一節がある。
“オリハルコンは金に次ぐ価値があり、古代アトランティス大陸のいたる所で採掘された。しかし今(「クリティアス」が書かれた時代)ではオリハルコンはその名前だけしか知られていない。”
更に言うと古代文献『クリティアス』の中ではポセイドンとクレイト神殿についてこう書かれている。
“アトランティス大陸にあるポセイドンとクレイト神殿の3つの外壁は真鍮とスズで覆われ、城塞を取り囲む3つ目の外壁は「赤く光輝くオリハルコン」で覆われていた”
興味深いのはフラウィウス・ヨセフス著の「ユダヤ古代史」第8巻sec.88にもオリハルコンについて記述があることだ。ソロモン宮殿の中にオリハルコン製の器があったというのだ。(ただしこれは金のように輝く銅製だったとの説もある)
果たして今回見つかったオリハルコンはアトランティス大陸の実在を証明する証拠となり得るのか?!今後の更なる研究の成果を期待したい。
【ソース:Ancient-code】
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